解雇した元従業員から労働審判手続きを申し立てられました。答弁書での反論を準備しようと思いますが相当長くなりそうです。また、証拠資料も大量になりそうなのですが労働審判委員会の方々はこれらをきちんと精査するのでしょうか?無駄骨に終わりそうで不安です。
労働審判委員会は1人の労働審判官(裁判官)と2人の労働審判員で構成されています。
裁判官は非常に多忙であり申立書と答弁書とそれらに付随する証拠を隅々まで事前に精査している時間はありません。
労働審判員にも事前に精査する十分な時間があるわけではありません。
しかし、だからと言って答弁書と証拠を最小限に留めてしまっては会社側にとって十分な主張にはなりません。
特に裁判官は書面を読み込むプロですので、どれだけ大量の書面と証拠であっても頭の中で整理しつつ検討メモを作成して全体像を把握することに長けています。
労働審判員も労働紛争には慣れていてどういった争いがなされているか感覚的に掴むことが上手いです。
したがって、事前に精査する時間はないものの無駄骨と思わずしっかりとした答弁書を作成し十分な証拠を添えましょう。
労働審判手続き期日において尋問がされ答えていくうちに、「それはどの部分だったか」という確認がしばしば行われます。そのときに労働審判委員会はグッと集中力を上げて精査しますのでご安心ください。
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