5人同時にエクセルでの作業を命じたところ4人は所定の終業時刻までに完了しましたが、1人は1時間遅れで完了しました。公平な観点からも所定の終業時刻までに終わるべき作業量なので、1時間遅れの分の残業代は支払わなくても良いでしょうか?
すごくお気持ちは分かるのですが、残念ながらその場合でも残業代を支払わなければなりません。
労働基準法は昔は工場法という名称でした。工場の工員の労働条件が劣悪だったことから工員を保護するために作られた法律です。
工場というのは機械を動かして機械ベースで業務が進められます。ベルトコンベヤーに載せられた部品を組み立てたり、加工したりします。機械から排出された部品の余計な部分を削り箱に入れていく作業などもあります。
そうすると、処理の早い遅いはあるにせよ能力差により成果がそれほど変わることはありません。そのような場合は費やした時間が労働価値とされることも合理的です。
しかし、今では工場のような状況は少なく、有能な者は早く仕事を終え、無能な者は仕事に時間がかかります。その結果、無能な者が残業代を得て残業代を得るという逆転現象が起きます。
理不尽な制度ではあるのですがこれはなかなか変わらないので仕方がありません。
会社でできることは、その仕事の遅い従業員を指導して時間内に仕事が終わるように成長させること、明らかに手を抜いていることが分かればそれに対して注意指導することです。
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