清算手続きを進めて会社を解散させ従業員を解雇したいと考えています。しかし、弊社では最近まで設備投資をしていて経営改善の見込みがあったと言えるのですが、その状況でも解雇することはできますか?

 

 
確かに最近まで設備投資をしていたということは経営改善の見込みを持って経営に当たっていたということで、事業廃止とは真逆の状態であるとも言えそうです。
しかし、経営改善の見込みがあったことと、実際に経営が改善するかは別物です。

奈良のタクシー会社の清算手続きにおける解雇の事案で裁判例では次のように述べました。
「設備投資をしていたことは会社の存続を予定していたとも言えるが、経営判断は流動的であってその後の状況変化で変わりえるから、設備投資をした同年度中に解散をしたとしてもおかしなことではない。」

つまり、設備投資に限らず今後の経営のために何らかの投資をしたとしても同年度中に解散することは可能だということです。
 

 
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