残業代に2年(2020年4月1日分から3年)の消滅時効があることは知っていますが、その消滅時効のカウントが止められることはありますか?
はい、消滅時効のカウントが止められることはあります。
民法上、そのことを消滅時効の完成猶予と言います。2020年4月1日の民法改正の前は停止と言われていました。
消滅時効の完成猶予には次の6つがあります。
① 裁判上の請求等があった場合、それが終了するまで(民法147条1項)。
② 強制執行等があった場合、それが終了するまで(民法148条1項)。
③ 仮差押え等があった場合、終了から6ヶ月まで(民法149条)。
④ 催告があった場合、それから6ヶ月まで(民法150条1項)。
⑤ 協議する合意が書面でされた場合、(a) 1年、(b) 定められたそれより短い期間、(c) 協議続行拒絶の通知から6ヶ月のうち最も短い期間(民法151条1項)。
⑥ 消滅時効期間満了時に天災があり①②ができない場合、天災が止んでから3ヶ月(民法161条)
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